柳楽優弥ファンブログ跡地 [柳楽優弥]「誰も知らない」2回目鑑賞感想 忍者ブログ

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[柳楽優弥]「誰も知らない」2回目鑑賞感想

初回版手に入れました。
2年ぶりに2回目の鑑賞。

その間に、というか、この1ヵ月くらいに急にめざめて(笑)
当時のインタビューやらパンフやら色々と読んでみた結果、
1回目がいかに「間違いの王道」の感想をもったかがわかりました。

ご多分にもれず、私もネットで実際の事件の経緯を知ったのですが、
あの有名なページはある意味是枝監督の言う「センセーショナルな部分」しか
切り取ってないんですよね。だから、あれを先に読んじゃうと映画が
「甘いじゃん」になってしまう。

でも監督は「事件」を描きたかったんじゃないんだ。
あの事件の中で「お兄ちゃんはいっぱい食べさせてくれた」と妹が言った長男、
母親と面会した時に自分を責めて号泣し、
(自分なりにだけれど)埋葬した妹を何度もお参りした長男、
アダルトチルドレンになるしかなかった長男、
それだけを描きたかったんだ。

だから実際の事件と経過が違ってもいいというか、
むしろ違うことによってよりその長男を浮き彫りにしたかったんだなと。

(ただし、「センセーショナルな事件」が真実とは限らないのと同じく
長男の「美談」もどこまで本当かはわからないけれど)

それと、改めて足とか手のアップが多いんだって気づきました。
(監督曰く、子供の手足が好きだからってことらしいけど・笑)
1回目はそこまで観る精神的余裕がなかった(苦笑)
足や手の動きだけであれだけ感情がわかるもんなんだ、ってその演出のセンスに
改めてびっくり。
これはドキュメンタリー出身だからこそのノウハウなんだろうな。
ドキュメンタリーに出る人って素人もいる訳だし、そうでなくても人って映画ほどなんでも
口で説明するわけじゃないし、そうなると手とか動きをカメラで追うこともあったんだと思う。

語らせすぎない。
これが筋書きがあるにも関わらずドキュメンタリーに見えるだろうな。


ってことで、本題の柳楽くん(笑)。
いやー、スタートは小さい。
んで、おそらく最初の頃の撮影で本気でモジモジしてる感じが
ちょうど引越しのソワソワや隣人の挨拶になってて、
監督うまいなーと。
で、最初のシーズンはよくよく見返すとセリフもめちゃめちゃ少ない。

それが冬になって演技に慣れた頃にYOU演じる母親もいなくなるタイミングが
ぶつかって、グンとセリフが増える。
それでもまだ冬は長めで感情抑え目のセリフ
(例えば、ゆきに言ういつかモノレールに観に行こうねとか)
はちょっと固さがあるんだけど、これが春夏になると完璧に役者になってる。
いやぁ、改めてこの成長に感動。

目線や表情、佇まいの良さは1回目で既に堪能しているので
敢えてそれ以外をチェックしてたんですが、

やっぱり目線にやられてしまいますね……(笑)

んで、残りの4人の子もやっぱりすごいんだなぁ。
監督が「組み合わせのよさを考えた」って言ってたけど、今回見直して改めて
本当に組み合わせがよかったんだなぁ、と。

そして!
YOUのすごさにも今回気づきました。
秋冬はYOUでもってたんだな、と。



1回目はつらい筋を追うのに一生懸命になって、心のあらゆるところを刺されて
冷静に見ないと、ってそれだけでいっぱいになってたけど、
頑張って2回目を観たら上記のような演技や演出で気づいたところが
いっぱいあったし、何よりあの子供達なりの幸せを感じることができました。

あー、監督が感じて欲しかったのはこれか、って。

ストーリーのつらさや悲しさややるせなさは変わらないのだけど。
でも、ラストはあれでよかったんだ、というか、あそこで終わらせるしかないんだって
思えるようになりました。


よかった。見返して。

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無題

メグさんおはようございます。
いちごいちえのレポも7つ目になりましたね、いつも楽しく読ませてもらってます。
シュガー&スパイスのDVDを無事GETしましてメイキング見れました!
素の部分は当然ながら役者の時とはまた違った印象ですね。
大人びてるのかと思いきや年相応だったり、無邪気だったりと。
ちなみにその後カンヌに夏木さんや監督と行った時には一気に大人びていてビックリしました。
首の太さが成人男性の太さになっていて、
あの世代の男の子の成長ぶりに驚くばかりです。

今回は「誰も知らない」をやっと観たのでこちらにコメントを書かせてもらいます。
公開当時カンヌで騒がれたため、天邪鬼な性格が出てずっと観ずに今の今まで過ごしましたが、
非常に重い内容で何度も見返してしまいました。
柳楽君としてでなく完全に明という子がそこにいるように感じ、完全に作品の中に引き込まれていました。
本人の存在感と監督さんやスタッフさんの撮り方などが絶妙にマッチした本当に秀逸な映画だと思いました(もちろん京子や茂、ゆきの存在感も)

個人的には家族4人で外に出て花の種を採集するときにゆきちゃんと茂君が
花の種を集めながら話していた「誰か捨ててったんじゃない?」「かわいそうだねぇ」という何気ない会話が1番印象的でグサッと心に刺さりました。
4人兄弟の年少者2人だから自分達の境遇を理解した上でのセリフなのかは分かりませんが、
どちらにしても劇中の4人の境遇を観ながらあの言葉を聞いた時は非常に胸が苦しかったです。
このシーンの前に特別意味のなさそうな入浴シーンが数秒ありましたが、
このシーンの後に電気が止められてる(水道も)に繋がるので生活環境が劣悪になる様が余計に印象付けられていて驚きでした。

母親役のYOUさんの「京子ちゃん」呼びがすごく好きですw

今回も長々と申し訳ございません。
毎日寒いのでお体ご自愛なさってくださいませ、
これからも更新を楽しみにしています。


  • 2016/12/26(Mon)06:19:27
  • 編集

鱈さん

こんばんはー!

シュガスパのメイキングも無事見れたようでよかったです^^
あの頃は「初めて会った人としゃべると詐欺だって言われる」ぐらい、
露出している時と、実際のキャラ(よくしゃべる)が違っていて、
それはそれで大変だったみたいですね。
シュガスパの時までは無自覚だった「役者とは何か」が
あの作品を経て、本人悩みだすようになって、
カンヌ行く頃はそれがある種の挙動不審となって表れてました。
今考えると。
目線も手も足も落ち着かないんですよね。
今思うと、あの時にファンとしてもっと気づいてあげるべきだったなぁと
思います。

さて、「誰も知らない」も内容は重いのですが、
本当に柳楽くんの「原点」(出世作という意味でもそうですが、
「自然に演技をする」の原点にもなってると思います)なので、
ファンになったら絶対に観てもらいたい映画です。
観ていただいて嬉しいです!
本当に存在しているかのようなリアルさですよね。
会話の端々もリアルで。
入浴シーンについては、言われて初めて気づきました!
重い作品ゆえになかなか見返す機会がないのですが、
久しぶりに観たくなってきました!

コメントありがとうございました(*‘∀‘)
  • メグ
  • 2016/12/27(Tue)00:08:48
  • 編集

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