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[本の感想]ゴールデンスランバー

久々に本の感想です。
文庫本はちょこちょこ読んでるんですが、文庫本だとどうしても世間様の波に遅れての
反応になるのでわざわざ書くのもなぁって感じになっちゃうんですよね。

でも、今回はハードカバー。
……なんてことは全然関係なくて、久々に誰彼かまわず薦めたくなる本だったので
興奮気味に書きまくります。

ゴールデンスランバー/伊坂幸太郎
あらすじ…現実の日本より少しだけ監視が進んだ社会。
JFK暗殺事件のようなことが起こる。つまりパレード中の首相暗殺。
犯人と報道された青柳(JFKで言うオズワルド)は実は全く身に覚えがなかった。
が、「国家」は彼を犯人にするために周到な準備をしていたため、全国民から犯人扱いをされる。
逃げる青柳、発砲も辞さない警察、操作された情報に知らずにのっかるマスコミ、そのマスコミにのる市民。
青柳が最後に選んだ道とは…?


いやもうね!傑作です、傑作!
伊坂作品はほぼ読破していて、今一番好きな作家さんなんですが、
「じゃあ一番好きな作品は?」と言われると自信もってコレ!と言えるのがなかったんですね。
ジャンルが様々っていうこともあるけど、どれもが「良作」で突出した作品がなかったというか。
どれもが「良作」っていうこと自体が彼のすごさでもあるんですが。

が。
これは伊坂さんの良さが大集結してます。

何が上手いって、伏線の張り方がすごい!
私は伏線ズキなので、ついつい小説読む時「あ、ここでこの一文入れてくるってことは
後でここにつながるな」とか考えちゃうんですが(それで犯人わかっちゃうことも…)
伊坂作品の場合は、何作品読んでても
「うわーーーー!あの時のエピソードがここでくるのかーーーー!!」
「うわーーーー!ここでアノ人とつながるのかーーーー!!」
って心地よい驚きがくるんですよ。
しかもそれが1回じゃないんです。
読む度にアレもコレもソレもつながるんだー!という衝撃にやられます。
で、その回数で言うと今回はMAXなんじゃないかっていうくらい
後半たたみかけるように、その心地よい驚きがこれでもかこれでもか!ときて、ぶっとびます。
そして、その伏線から語られるエピソードに泣けます。

「誰々が死んだ」という安直な部分ではなく、登場人物のふとした一言や行動に
(伏線が張ってあるからこそわかる)愛や信頼が伝わって泣けるんです。
だから、「わーん」という泣き方ではなく、「ほろりほろり」という感じで涙がにじみます。

本全体の構成が
「事件のはじまり」…事件以前のエピソード
「事件の視聴者」…一般の人目線での事件経過
「事件から20年後」…20年後にライター目線で語られる事件
「事件」…青柳とその周辺の人たち目線での事件経過
「事件から三ヶ月後」…事件後のエピソード
となっていて、ページ数で言うとほとんどが「事件」に割かれています。
が、なぜこういう構成になっているのかは全部読むとわかるんですね。
だから読み終わってからまた最初から読みたくなる(特に視聴者と20年後)。
でも「事件」の章のクライマックスも素晴らしいし、何より事件後のエピソードが……!!
あーもう全部いい

読書っておもしろいなぁと思わせてくれる一冊です。
今年の本屋大賞も納得。

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